大体の回路設計


 どうも、古文のテストが無事死んでいたさば根っこです。

 ほかの自信なかった科目は思いのほかよかったので「古文も意外といけるんじゃね?」とか思っていたら死んでました。まあまだ中間テストだから…。

 

 さて、コイルガンの方ですが、全体の回路図をまとめたりしていました

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 上の二つはIGBT駆動用のワンショット回路です。可変抵抗を調整することでON時間を変えられます。普通の555のワンショットではトリガースイッチを押した時間が出力に影響します(メーカーによって違うらしい)。なので、コンデンサで超適当微分回路的なことをしてトリガーのON時間に依存しないようにしています。

 左下のは昇圧チョッパです。ぽんずさんの555を使ったコイル電流を検知していい感じにスイッチングする回路をパク…参考にしました。なんとなく5番ピンにツェナーを入れて電源電圧に電流設定が影響しないようにしてみました。(実際うまく行ってるかはしらん)。少し前にtwitterに実験した動画をあげましたが大体うまくいってそうです。まあオシロ持ってないので実は思い通りに動いてなかったりするかも。あと充電停止もできます。

 そして右下が回生回路ですね。先週からまたまた設計変更してこうなりました。

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回生回路

 一段目のサージはサージ回収1,2のコンデンサで回収。二段目はサージ回収2で回収。三段目はサージ回収1の電荷を消費して、サージ回収2で回収、四段目はサージ回収2の電荷を消費して、サージ回収3で回収。

 こんな具合でなかなか意味の分からないことをやっています。でもこれが2素子入りダイオードを効率よく使えて、電流を早く大量に流したい3,4段目はサージ回収コンデンサとメインコンデンサの直列駆動で大電流をすぐに流せていい感じなんですよね。

 そして四段目の回収は400Vコンデンサを使って素早く回収しています。順方向電圧とかの兼ね合いでFMX-32Sという2素子入りダイオードをメインで使っているのですが、耐圧が200Vと足りていないので、サージ回収3のコンデンサにはFMX-32SとER405を入れて電圧を分散しています。うまくいくかは知らんけど。

 とまあこんな感じです。

 

 書き終わってから思ったのですが、「さばと根っこな製作記」とか言う名前の割に何も作ってないですね…。本格的に作り出すのは冬休みに入ってからだと思うのでそれまで少し待ってください…。

 

 

追記

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回生回路候補(サージ回収1、2はどちらも141uFと見てください)

 回生回路はこっちもありかなと思い始めました。詳しい説明はめんどいのでしませんが、こっちのほうがそれぞれのコイルに合った電流を流せそうです。でも4段目ONの際D2,1に初めから大電流が流れるという欠点があります。悩ましい…

 

さらに追記

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 少し回路図を見返していたら思いついてしまった。先ほどの追記の回路図の効率的な動作と、記事本編の回路のダイオードへの負担が比較的少ないという点を両立できました。多分本番は問題点が見つからなければこれで行くと思います。

自作回生型コイルガン回路の解説

 前回の記事はメリットだとかデメリットをひたすら書く完全自己満記事だったので、簡単に回路の動作を説明していきます。

 

 とりあえず件の回路

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回生回路

 この回路を説明していきます。

 まず、一段目MOSFET(Q1)がONになると次のようになります。

 (ここからの画像は上の画像と数値などが違いますが、上のものが正しいです。部品の名称なども上に従います)

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Q1ON

 青矢印が電流です。

 まあこんな感じで一段目コイルに電流が流れます。

 そしてOFFにするとこうなります。

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Q1Q2OFF

 一段目コイルにたまったエネルギーは隣のダイオード(D1)から外へ出て行き、サージ回収コンデンサ1にたまります。

 またD2があるおかげで回収した電流はコンデンサか二段目コイルに行くようになっているため、ただの還流ダイオードにはなりません。

 また、図に書いていあるように、二段目のコイルにも電流が流れてしまいますが、コイルのインダクタンスのおかげですぐには流れ始めません。

 そして2段目MOSFET(Q2)をONにするとこうなります。

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Q2ON

 こんな感じでサージ回収コンデンサとD2から電流が流れます。初めはサージ回収コンデンサの電圧が高いため、メインコンデンサと直列につながったコンデンサとして電流が流れますが、電圧が下がってくるとD2からの供給に替わります。またD2はコンデンサの逆充電防止も兼ねているので、コンデンサが高圧で逆充電されることはありません。

 

 とまあこんな具合で動作します。コンデンサがあるのでMOSFET以外には高電圧はかからないし、回収したエネルギーもちゃんと再利用できるので最強ですね。

 いろいろシミュレーションした結果、サージ回収コンデンサは100uFでちょうどいいという結論が出ました。

 

 

 

 ところがそうはいきません。いや、いかないかも、という不確定的な話なのですが…。

 今までの話は全てコイルのインダクタンスが不変という仮定の下シミュレーションした結果です。しかし、コイルガンにおけるコイルのインダクタンスは常に変化しいます。弾となる鉄芯がコイルの中を移動するので当然ですね。はい、めんどくさいです。

 100uFと結論付けましたが実は全然足りなくて、D2を破壊しながらただの還流ダイオードになるかもしれませんし、コンデンサが爆発するかもしれないです。おおこわいこわい。

 しかし前回の記事でも書いたようにコンデンサが大きければ安心かというとそうでもなくて、コイルの電流回収に時間がかかり、効率が下がるかもしれないです。難しいですね。

 まあこの辺は完全に実験するしかないです。冬休み、頑張らねば…。

 

ダイオードに振り回される

 こんにちは。中間テストがオワったさば根っこです。

 

 2,3日目の科目はまあ大丈夫だと思うけど、一日目の数学と古文がやばいんですよね…。もう過ぎたことなのでどうしようもないんですが。

 

 まあそんなことはともかくとして、コイルガンの設計とかで少し進展があったので紹介。

 

 今回の目玉と言ってもいい回生回路ですが、

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before

 こんな感じだったのが

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after(コンデンサ容量は仮)

 こうなりました。

 

 今までの回路では一番左上のダイオードに2~4段目がONの時にはずっと大電流が流れ続けるようになっていましたが、新しいのではその段がONの時だけ電流が流れるので、その点は改善されました。

 

 また、回収用コンデンサ、コイル、回収用コンデンサ、という具合に直列につながっています。なのでMOSFETをONにしなくても、回収用コンデンサに電気が溜まっていれば、後段コイルに勝手に電流が流れます。

 こうなることでMOSFETをONにする前にあらかじめ電流が流れていることになるので、多少電流が全開になるまでの時間が短くなるかなと思います。

 

 ここまでメリット(?)を語ってきましたが、デメリットももちろんあります。

 

 一つ目は、コンデンサダイオードの順方向電圧分逆充電されるということです。

 回路図を見てもらえばわかると思いますが、サージ回収用コンデンサと、コイルに直列につながっているダイオードが並列につながっています。ダイオードには電流が流れているときに端子間に順方向電圧(Vf)というものが発生します。基本的にこの電圧以上の電圧を加えない限りダイオードに電流は流れません。(適当)

 なのでコンデンサの充電電圧がVfを超えない限りダイオードに電流が流れないということになります。

 そしてそのVf分充電される向きが普通と逆なのでコンデンサが壊れかねないということです。

 もちろん普通のダイオードの順方向電圧(大体1V以下)であれば電解コンデンサも逆充電しても壊れません。しかし、今回使いたいダイオードは耐圧400V級の物。そのようなダイオードでは順方向電圧は1.7Vになります。はい、アウトです。

 

 ここで何故メインコンデンサの充電電圧が150V程度なのにそんなに高い耐圧のダイオードが必要なのかと思われるかもしれません。確かに200V耐圧で順方向電圧が1V以下のものが秋月にありますが、ここが二つ目のデメリットにつながります。

 

 というわけで二つ目のデメリット、サージ回収用コンデンサの容量設定が意外とシビア、ということです。

 昇圧チョッパを思い浮かべてもらえばわかるかと思いますが、出力電圧が高いほど、コイルから電流が素早く無くなります。普通の回生型コイルガンではメインのコンデンサとエネルギーを回収するコンデンサが共用ですので、比較的高い電圧で回収することになります。しかし今回の回路ではコンデンサの元々の電圧は0V、ですのでサージ回収に比較的時間がかかります。しかし、ここで必殺技があります。コンデンサの容量を小さくすればいいのです。コンデンサにたまったエネルギーは E=1/2CV^2 (E=J,C=F)で求められることからわかるように、同じエネルギーを大容量のコンデンサと、小容量のコンデンサに貯めようと思うと、小容量のコンデンサのほうが高い電圧で充電されることになります。(間違ってるかもしれないです。習っていないので)

 という具合で小容量のコンデンサを使えば、電圧は上がりますが、コイルのエネルギーを素早く回収できるわけです。

 しかし当たり前ですが、高電圧が発生するということですので、高耐圧のダイオードが必要になります。

 

 まあこの辺の兼ね合いが難しいということです。はい…。(書くの疲れた)

 

 長くなったので結論

 メリット:回生型なのでコイルの電流制御がいい感じ。ついでに普通の方式と比較してハイサイド素子を廃止してコスパもいいし、回収したエネルギーもすぐに再利用できる。

 デメリット:ダイオードに求められるスペックが高い。(逆に言えば強いダイオードさえ手に入れば最強だと思います)

 

 こんな感じです。いろいろ解決案も考えたのですが、どうしても部品点数が増えたり高い部品が必要になってしまうのでどうしようかな…ってところです。まあ悩んでる時が一番楽しいんですが。

 

 というかここまで書いて思ったのですがこの回路の動作の説明をしたほうがいい気がしてきたので明日あたりに動作の説明を出すかもしれないです。

 

今やってること

 ブログを作ったはいいけど、このままでは一生更新する気がしないので簡単に今やってることとか。

 

 コイルガンを作ってます。はい。回生型で4段式、高効率省エネルギーを目標にやってます。

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放電回路(GNDが二つあるのは事故)

 回生回路はオリジナル(自分の知る限り)です。コイルから回収したエネルギーをコンデンサで回収し、そのコンデンサがメインコンデンサと直列につながっているので2段目以降は回収したエネルギーもメインと一緒に消費します。

 

 欠点はつよつよダイオードが必要なことですね。まあお金で解決できますが、それではわざわざハイサイド側のMOSFETをなくした意味がないので…。

 

 まあ実のところリアルが忙しくて全然製作はできてないです。しかもコイルガンなのに肝心のコイルの設計とか全くできていないという…。冬休み頑張る。

 

 どうでもいいですがコイルガンとかレールガン界隈ってでかくて強い的なのが人気な気がします。僕はちいさくても強いのが好きなんですけどね…。戦闘機とかでもF15とかよりもF4が好きです。

 

 あと機械科生なのに高専ロボコン回路班です。まあまだ1年なので全然初心者なんですが。

 

 まあこんな具合でやってます。週一で更新を目標に頑張ると今決めたのでよろしくお願いします。