自作回生型コイルガン回路の解説

 前回の記事はメリットだとかデメリットをひたすら書く完全自己満記事だったので、簡単に回路の動作を説明していきます。

 

 とりあえず件の回路

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回生回路

 この回路を説明していきます。

 まず、一段目MOSFET(Q1)がONになると次のようになります。

 (ここからの画像は上の画像と数値などが違いますが、上のものが正しいです。部品の名称なども上に従います)

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Q1ON

 青矢印が電流です。

 まあこんな感じで一段目コイルに電流が流れます。

 そしてOFFにするとこうなります。

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Q1Q2OFF

 一段目コイルにたまったエネルギーは隣のダイオード(D1)から外へ出て行き、サージ回収コンデンサ1にたまります。

 またD2があるおかげで回収した電流はコンデンサか二段目コイルに行くようになっているため、ただの還流ダイオードにはなりません。

 また、図に書いていあるように、二段目のコイルにも電流が流れてしまいますが、コイルのインダクタンスのおかげですぐには流れ始めません。

 そして2段目MOSFET(Q2)をONにするとこうなります。

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Q2ON

 こんな感じでサージ回収コンデンサとD2から電流が流れます。初めはサージ回収コンデンサの電圧が高いため、メインコンデンサと直列につながったコンデンサとして電流が流れますが、電圧が下がってくるとD2からの供給に替わります。またD2はコンデンサの逆充電防止も兼ねているので、コンデンサが高圧で逆充電されることはありません。

 

 とまあこんな具合で動作します。コンデンサがあるのでMOSFET以外には高電圧はかからないし、回収したエネルギーもちゃんと再利用できるので最強ですね。

 いろいろシミュレーションした結果、サージ回収コンデンサは100uFでちょうどいいという結論が出ました。

 

 

 

 ところがそうはいきません。いや、いかないかも、という不確定的な話なのですが…。

 今までの話は全てコイルのインダクタンスが不変という仮定の下シミュレーションした結果です。しかし、コイルガンにおけるコイルのインダクタンスは常に変化しいます。弾となる鉄芯がコイルの中を移動するので当然ですね。はい、めんどくさいです。

 100uFと結論付けましたが実は全然足りなくて、D2を破壊しながらただの還流ダイオードになるかもしれませんし、コンデンサが爆発するかもしれないです。おおこわいこわい。

 しかし前回の記事でも書いたようにコンデンサが大きければ安心かというとそうでもなくて、コイルの電流回収に時間がかかり、効率が下がるかもしれないです。難しいですね。

 まあこの辺は完全に実験するしかないです。冬休み、頑張らねば…。